« 2002 ドイツ・スイスの旅 その5(再掲) | トップページ | 『自然保護』シリーズ切手 »

2014年3月 6日 (木)

2002 ドイツ・スイスの旅 その6(再掲)

朝食を終え、身支度を整え、外出する。天気は曇り空で、いつ雨が降り出してもおかしくない。牧草地には、牛、羊、アヒルもいる。のどかだ。彼らの家は、牧草地と住宅街のちょうど境界に建っているようだ。

丘陵地を下り、住宅街へと入る。どの家もドイツの特徴的な作りで、駐車場も広く、庭にはたくさんの草花が咲き、目を楽しませてくれる。

この季節、ラベンダーが満開だ。あちらこちらで花に近づいて見ている俺に、アンジュラは

「ジン、あなた、花が好きなのネ!」と言う。

「えぇ、僕の母が花が好きで、我が家の狭いベランダガーデンでも、花やハーブを育てているんだ」と答える。

街の中心部まではおよそ20分かかる。アンジュラの職場もそちらにあり、彼女は毎日この道程を、歩いて通っているそうだ。

「いい運動になるね」と言うと、

「確かにそうだけど、けっこう疲れるわよ。特に帰りはネ!」と、笑いながら話していた。

行きは下りだからいいが、帰りは上りになるからなぁ。そうこうしているうちに、雨がポツリポツリと降り出した。やがて街へ。広場にはたくさんの市場が出ている。ここは、「マルクト広場」と言って、毎週水曜日と土曜日に午後1時までマーケットが開かれるそうだ。

広場を通り抜け、商店街へ行き、1件のお店(肉屋)へ。今夜のバーベキューの買い出しである。おいしそうなステーキ、ソーセージが並んでいる。「ジン、どれが食べたい?」と訊かれても、どれもこれも美味しそうで、目移りばかりしてとても選べない。「お勧めはどれ?」と訊くのが精いっぱいだ。

そして、ポークとラムのステーキ、フランクフルトソーセージなど、何種類かを選ぶ。ピンク色した、気になる食べ物があった。尋ねてみると「魚」だそうだ。少しだけ買ってみることにする。今夜の食事の材料はこれでOKだが、でも、このまま持ち歩くのかな?

アンジュラは再び広場の方へと歩き出し、広場のすぐそばにある建物の入り口の鍵を開け、中へ入って行く。どうやら彼女の職場らしい。そこにあるプライベートキッチンと書かれた部屋の冷蔵庫に、買い出ししたものを保管しておく。

そして駅へと歩き出すと、雨はいよいよ本降りになってきた。アンジュラが傘をさし、傘を持ってこなかった俺は、一緒に入れてもらう。が、駅へ着くころには、雨はもうやんでいた。

*この旅日記は2002年のものです。

|

« 2002 ドイツ・スイスの旅 その5(再掲) | トップページ | 『自然保護』シリーズ切手 »

コメント

夕飯も朝食もとても美味しそうですね。
日本では今でこそ高級なソーセージを求めると美味しいですが、ドイツはさすが本場です。
さりげないおもてなしがいいですね。あちらの方は肩ひじ張ることなくもてなしてくださるのに感心します。
いよいよケルンの見学ですね。


tona様

夕食も朝食も本当に美味しいものばかりでした。
ソーセージを食べた時のことは、今でも忘れられないほどです。口の中全体に肉汁の旨味が広がって、あまりの美味しさに笑うしかなかったです。
最近は日本でもずいぶん美味しいソーセージがありますが、やはり高いですよね。
もう少しリーズナブルに楽しめたら・・・と思います。
次はケルン大聖堂を見に行きます。

投稿: tona | 2014年3月 6日 (木) 13時40分

こんにちは。ドイツで迎えた朝ですね。
家庭でもてなして頂けるというのは良いものですね。文章からすごくおいしかったって良くわかります。花もお好きですよね。アンジュラさんはおもてなしがお上手ですね。
のどかな風景、広場、のんびりと過ごせたのですね。
そしてリオちゃん。親友同士で同じ名前をつけるって、ほんとに不思議な縁ですね。リオちゃんのお話を読んでおいて良かった。雨があがって駅に着いて、次のお話はケルンですね。それからバーベキューでしたっけ。楽しみにしています。また来週ね。


hare様

ドイツでの朝、時差の関係もあってぐっすり眠ってスッキリ起きました。
朝食のパンとハムやチーズの種類が豊富で、本当に美味しかったです。
どれもこれも食べてみたくて、つい食べ過ぎてしまうほどでした。
『おもてなし』は日本だけでなく、世界中にあるのかもしれませんね。
ペットの鳥に同じ名前、これにはホント、ビックリ w(^o^)w でした。「まさか!」ですよねぇ。お互い国も言葉も違うのに・・・!
次は世界遺産・ケルン大聖堂です。どうぞ、お楽しみに!

投稿: hare | 2014年3月 6日 (木) 16時00分

こんばんわ
ドイツの美味しい食べ物に舌鼓ですね
羨ましい限りです
慕辺未行さんの文章が上手なので
それぞれの場面が私なりに目に浮かびます
これからの展開が楽しみです


古都人様

もうとにかく、美味しいものばかりでした。
ステーキもソーセージも、「なに?この旨さ!」と驚くほどでした。
朝食もハムやチーズ、パンまで数種類ずつあって、どれもこれも食べてみたくて・・・(^_^;;ヘヘッ!
この2002年の旅では、朝食の写真を撮ってなかったのが残念です。
文章、お褒めいただきありがとうございます。
写真に残っている場面はいつかまた思い出せますが、そうでない時間はいつか忘れてしまいます。
だからこそ、このような旅日記・・・”文章で綴る心のアルバム”として、残しておきたいのです。

投稿: 古都人 | 2014年3月 6日 (木) 20時00分

ドイツのソーセージと言うと、ローマイヤー、学生時代のアルバイトとそこへ思い出が行きます。一口にソーセージって言っても色々ありますものね。
お舅さんはお義姉さんのところに滞在したらソーセージばかりで早く日本に帰りたくなったそうですが、好きな人には様々な味があるからいいでしょうね。私もパテとかも好きですしソーセージもいいけれど、やっぱり和食党かな。
お花のある暮らしはいいですね。


agewisdom様

そうでしたね。学生時代に銀座のローマイヤーでアルバイトしていらっしゃったんでしたね。
最近は日本のメーカーも美味しいソーセージを作っていますが、食べた瞬間に肉汁が口の中全体に広がるような美味しいソーセージは、さすがにないです。
私はその後も彼らのところへ訪れていますが、ソーセージばかりということはなかったです。
むしろこの時以外に食べたかな・・・?というくらいです。
他にも色んなドイツ料理、いただきました。

投稿: agewisdom | 2014年3月 6日 (木) 22時08分

それはそうですよね。でも湯豆腐に焼酎が一番というお舅さんには、きっとそう感じられたんでしょうね。おかしいでしょう?
そういえば私ジャガイモも好きなんでグレ-ビーソースかけたマッシュポテトもよかったです。


agewisdom様

「ソーセージばかり食べていた」印象しかなかったのですか?逆に言えば、美味しかったからこそ、その印象で残ったのかも・・・。
外食した際、付け合わせでたいてい付いてくるザワークラウト、私はこちらも印象に残っています。

投稿: agewisdom | 2014年3月 7日 (金) 07時48分

レバーペーストやパテなど 美味しいですよねー ソーセージやハム、
ドイツの盛りだくさんな朝食が懐かしいです。 朝と夜に比べて
ドイツの昼食の知識が疎いので、
ジンさん 今後の記事で教えて下さいね。


bella様

ドイツの朝食、本当に盛りだくさんで、ホテルのバイキングではつい欲張ってあれもこれもと手が出ますよね。
そのせいか「お昼は、まぁいいか・・・」と食べなかったりもしました。
彼らのところへ泊めていただいた時のお昼は・・・、ホワイトアスパラを食べたこともありますし、手作りのピザやアインポトフなどいただいたことがあるような・・・。
2004年や2005年に訪れた時に、何度かいただいていますので、そちらの記事もまた再掲載します。

投稿: bella | 2014年3月 7日 (金) 20時44分

こんばんは
ホテルでなく、お友達の所への
ご滞在を羨ましく思います。
素晴らしいおもてなしですね。
旅先でのお食事の話題は、凄く楽しみです。
ステーキ、フランクフルトソーセージなど
凄く美味しそうですね。特にソーセージを味わって見たいです。
朝食もいろいろ沢山で、その美味しさは
素敵な言葉で伝わってきます。
ドイツ料理は良く知らなくて、これからも楽しみです。


すみれ様

初めてのヨーロッパ、ホテルではなく現地の友人宅。
いきなり美味しいドイツ料理&ビール、堪能です (^o^)v!
今さらですが、あのステーキとソーセージ、写真撮っておけばよかった・・・(。_。)!
’04年と’05年に彼らのところへ訪れた時は、もう少し食事の写真も撮っていたような・・・。
朝食のパンは、フランスパンを丸くしたような形で、外は硬めですが中は柔らかいです。
そのパンを横に半分に切って、ハムやチーズ、スクランブルエッグなど載せていただきました。
サラダボウルやフルーツ、コーヒーにジュース・・・、本当に素敵な朝食でした。

投稿: すみれ | 2014年3月 7日 (金) 22時40分

東京に出かけていまして、コメントが
出遅れました。3日分の記事を拝読しました。
おいしそうな朝食の写真が見たかったです。
ホテルとは全然違う家庭的な雰囲気を
味わうことができてよかったですね。
本当に長いおつきあいですね。今も絵葉書が
届くとは・・・


matsubara様

しばらくブログが更新されていませんでしたので、どこかへお出かけでは?と思っていました。
食事の写真、この時はほとんど撮っていませんでした。
フィルム式のアナログカメラでしたから、フィルムの枚数に限りがあり仕方がなかったです。
しかし最初に彼らの自宅を訪れたことで、ドイツのあの丸いパンの食べ方、横に半分に切ってハムやチーズなどを載せて食べること、覚えました。
彼らとは今でもメールは届きますが、絵葉書はもう数年届いていません。

投稿: matsubara | 2014年3月 9日 (日) 08時59分

慕辺未行さん今日は
少し遅くなって済みません・・・
ドイツの住宅街、広い駐車場とお庭いいな・・
旅チャンネルでヨーロッパの旅を追いかけている私
だいたい想像が付きます
広場の市場で色々買い物するのも楽しそう
日本とは少し変わった品々を見たり手に取ったりワクワク
しますね・・私が行ったときは庁舎前の広場でしたが
市場は無かった様な記憶が有ります
ステーキとフランクフルトソーセージ美味しそう
ドイツはステーキも一人前でも一キロ位らしく
ソーセージも種類がいっぱい有って食べ方も色々、美味しそう
ついでにビールも美味しいらしいね・・・
私はビヤーガーデンで白いソーセージを
頂いた様な記憶が有ります
慕辺未行さんの上手なお話に私もかすかな記憶を思い
浮かべ書いてしまいました


咲子様

”少し遅くなって・・・”なんて、とんでもありません。まだついこの間の記事です (^_^)ニコッ!
お気になさらずに!
コメントお読みすると、咲子さんもドイツを旅されたことがあるのでしょうか?
きっと・・・そうですよネ (^o^)!
市場は曜日を決めて開催されていると思います。
ここ、バーギッシュ・グラートバッハの街は週2回でした。
ですから確率2/7。見られなくても仕方がなかったことでしょう。
ビールは本当に美味しかったです。
冷えていないのに、あの”旨さ”!そしてコク!
白ソーセージ、食べられたことがあるのですね。
あれも凄く美味しかったです。
白ソーセージはミュンヘンを中心にドイツ南部の名物ですが、食べ方にも特徴があります。
まずソーセージを縦に切り開き、皮を剥がします。
そして甘めのマスタードをつけていただきます。
とっても美味しいですヨ w(^o^)w!

投稿: 咲子 | 2014年3月10日 (月) 15時04分

「2002 ドイツ・スイスの旅」1~6、拝見しました。
ホテルの朝食も美味しいが、家庭の味はまた素晴らしいものがありますよね。
しかしそれは当然ながら、家によってもとても違うようです。
私の友人でドイツに1年間留学した人は
スティ先の朝食はシリアルにオレンジジュース、
夕食は基本ソーセージもしくはステーキにポテトにザワ―クラウトばかりだったと怒っていました。
エルマーとアンジュラさんが料理にマメな人でよかったですね!


zooey様

彼らの自宅での朝食、ホテルと遜色ないほど充実していました。
パンもハムもチーズも本当に種類豊富で、その上サラダやスクランブルエッグ、フレッシュジュースにエスプレッソコーヒー!
私にとってはまさに『理想の朝食』かも・・・?!
ドイツに留学したお友達の話をお聞きし、ふとリンクしているプロ友さんのお嬢様の留学時の話を思い出しました。
ヨーロッパの他の国でしたが、やはり食事に同じような不満を持っていたそうです。
彼らの普段の食事がどうなのかは分かりませんが、この時以降も私が訪れた時、いろいろなドイツ料理、頂きました。

投稿: zooey | 2014年3月10日 (月) 18時20分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 2002 ドイツ・スイスの旅 その5(再掲) | トップページ | 『自然保護』シリーズ切手 »