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2013年9月 4日 (水)

ネパール再会の旅 17 『ネパールで客引き?』(再掲)

2時半ごろ、オーナーのチェタンさん(実質的なオーナーはミラさん)に誘われ、アグニさんと共に3人で、バスパークへ行くことにする。昨日、俺が着いた時もそうだったように、カトマンドゥからのバスがたくさんやってくる頃なのだ。そこでチェタンさんが客引きへ、それにお供することにした。

ポカラのバスパークには、次々とカトマンドゥからバスがやって来る。他のところからも来ているかもしれない。チェタンさんが、名刺を見せながら客引きに奮闘しているが、お客はなかなかつかまらない。何台目かのバスから降りてきた若い日本人カップルが、大勢の客引きたちに取り囲まれ、振り払おうとしているのが見える。その光景を見ていたあるネパール人が、「同じ日本人だから、助けてあげたら」と言うので、彼らのもとへ近づいて行った。

「ヤッホー!どうしたんですか?」と声かけると、彼らは、
「これ、一体何なのですか!?今、シーズンオフじゃないんですか!?」と、かなりの困惑顔。
「シーズンオフだから、必死に客引きしているんですよ」と話し、俺が泊まっているゲストハウスへと誘う。彼らは、たくさんの客引きにうんざりのようで、俺と同じところにしようとした。

が、そこでトラブルが起こった。客引きをするには許可が必要で、俺がその許可証を持っているはずがない。アグニさんも持っていない。客引きの許可証を持っている人々から、文句とブーイングの嵐。あからさまに怒りをぶつけてくる人もいる。そりゃ当り前だろう。宿泊客がいなければ商売にならないのに、突然やって来て、数少ない旅行者を日本人の俺に勝手に客引きされてはかなわない。一時かなり険悪なムードになり、誘うのをやめようとしたが、いいタイミングでチェタンさんが警官とともに現れた。チェタンさんは他の旅行者を誘っていたのだが、俺たちの様子に気がついて、そばにいた警官に話をしたらしい。

その警官は、「彼らはあなたの友達なんだろう?ならば同じ日本人だから、彼らを連れて行ってもいいよ」という、何とも明快な素晴らしいお裁き。大岡越前か、遠山の金さんか、はたまた水戸黄門か!もちろん彼らとは初対面だったが、俺は客引きに成功。それでもまだ文句を言う人たちを、チェタンさんがうまく取りなし、我々4人を素早くタクシーに乗せた。

これで一件落着と思いきや、ゲストハウスに着くと、タクシーの運転手が交渉通りの料金より高くふっかけてきた。そこで再び俺とアグニさんの出番。「あなた、最初に60ルピーでいいって言ったじゃないか!」と、2人でまくしたてると、あっさり「60ルピーでいいよ」と苦笑い。運転手はアグニさんも日本人と思っていたのだろうか?

連れてきた若いカップルは、アグニさんの配慮もあって、ツインを200ルピー、一人当たりにすると、俺より安い100ルピーで部屋が決まり、さすがに感謝された。彼らも名古屋から来ている人たちで、織田さんと都築さん。バスパークで会ったときとはうって変わって、ホッとした表情をしていた。ミラさんは、日本人客の客引きに成功した俺に『さすがね』といった表情で感謝してくれた。キッチンボーイたちも笑顔で応えてくれる。しかし、ネパールくんだりまで来て、まさかゲストハウスの客引きをするとは思わなかった。

*この旅日記は1994年のものです。

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