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2013年8月 6日 (火)

ネパール再会の旅 4 『2年ぶりのカトマンドゥで』(再掲)

シンガポールからおよそ6時間、現地時間の11時55分、カトマンドゥ・トリヴバン国際空港着。座席を立つと、反対側の通路で先ほど話をしていた女性がこちらを見ていた。入国の手続きや友達が迎えに来ていなかった場合の不安もあるのだろう。彼女は俺と一緒に飛行機を降り、空港内でまず初めに1ヶ月間のビザの申請(US40ドル)。ビザ申請には当然、写真が必要なのだが、彼女はその写真が預けた荷物の中だと言う。「どうしよう。どう言ったらいいですか?」と困っている彼女の代わりに俺が説明し、特別に写真なしでビザを発行してもらった。続いて空港内の銀行で両替。1ドル=48.58ルピー。1ルピー≒2円。そして入国審査、荷物の受け取り、税関。税関に申請するほどのものは何一つ持ってきていないので、これらの手続きは簡単にすむ。

空港ロビーに出ると、あっという間にホテルやゲストハウスの客引きたちに取り囲まれる。しかし幸いにも、彼女(高橋さん)の友達が迎えに来ていたので、客引きからは解放された。彼女は友達(高柳さん)に「もしかしたら、高柳さんの友達の友達かもしれないんですよ」と、俺のことを話した。そして俺は彼にあいさつをし、そして訊いてみた。

「ゴビンダって知ってます?ゴビンダ・マハルザンというのですけど。」
「エッ!えぇー、知ってます・・・。あっ!もしかしたら、○○(本名)さん、ジンさん?」
「そうです。えっ?知ってました?」
「えぇー!ゴビンダの古い友達だそうで!」
「古いって・・・、ほんの2年前ですよ」

俺は高橋さんに「やっぱり同じ人だったね」と話し、そしてさらに彼に尋ねた。

「ゴビンダは来てないかな―?今日来ることを手紙で知らせておいたんだけど・・・」
「いや、見てないですねー。いれば、すぐわかると思うし。それにゴビンダからも何も聞いてないし・・・」
「キャンセル待ちで予約が取れたのが、ほんの1週間前だからな―。まだ届いてなかったかな?」
「たぶんそうだと思います。もし届いていれば、ゴビンダが絶対に話していると思いますから」

ネパールに着いた途端、友達の友達に会えるとは幸先がいい。我々はタクシーを相乗りすることにして、カトマンドゥの街中、タメル地区へ。俺はタクシー代の半分を彼らに手渡し、懐かしいマナスル・ゲストハウスの前でタクシーを降りた。高橋さんと高柳さんは、どこだかわからないが、他のゲストハウスへと向かった。

マナスル・ゲストハウスの中へ入って行くと、わずか2年の間で従業員はおろか、オーナーまでもが変わっていて、知っている顔は一人もいない。料金交渉の際、なかなか安くしてもらえず、「ゴビンダだったら100ルピーにしてくれるのだけどな―」と言うと、「ゴビンダの友達なら仕方がないナ」とでも思ったのか、シングル120ルピー(≒240円)で交渉成立。本来は8ドル(≒400ルピー)の部屋だから、3分の1以下にまで安くしてもらったことになる。とりあえず部屋は確保した。

部屋に荷物を置いてすぐ、街へ飛び出した。まず初めに向かったのは、以前ゴビンダの紹介で親しくなり、お土産もたくさん買ったペーパークラフトショップ。その店の主人なら、現在のゴビンダの所在を知っているだろう。「ナマステ(こんにちは)」と言って店に入ると、店主が一瞬「あれっ?」という顔をした。

「Do you remember me ?」
「Yes ! Govinda's friend ! When did you come ?」
「Today ! Before 1 hour I arrived to Manaslu Guest House and check in. 」

店主は俺のことを覚えていて、突然の訪問をとても喜んでくれた。ゴビンダの所在を尋ねてみたが、彼もよく知らないそうで、「しかし今日は祝日だから、きっと家にいるだろう」とのことだ。
*この日は日曜日ですが、ネパールの休日は土曜日で日曜日は週の始まりの日です。

「So, I'll go to his house.」
「Can you go alone ?」
「Yes,of course ! 2 years ago, I went to his house many times.」

今日はまだ来たばかりだから何も買わなかったが、日本へ帰国する前に必ず立ち寄ることを約束し、店を後にし、いったんゲストハウスへ戻った。そしてゲストハウスの1階、道路に面した側にある雑貨屋を覗いてみると、「いるいる」、店員の兄ちゃん。この兄ちゃん、日本人の客には「さん(3)ルピーね」「ご(5)ルピーね」「ありがと」などと、いつも日本語で受け答えする。この日も相変わらずだった。この兄ちゃんにも「覚えているか?」と尋ねると、しばらく俺の顔をじっと見て、思い出したとばかりに「髭はどうしたんだ?髭がないじゃないか!」とジェスチャー交じりに叫んだ。「やっぱり覚えていたか」と俺も苦笑い。前回来た時に知り合った人々が、俺のことを今でも覚えていてくれたと思うと、なんだかこの街が、俺にとって『第二の故郷』のような気がしてくる。

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2年前に撮影したペーパークラフトショップの主人。

*この旅日記は1994年のものです。

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