”白亜の村”マルファへ(再掲)
4月29日(水)晴れ
ジョモソム8:30(徒歩)10:40マルファ
アンモナイトを買う
7時半起床。よく眠れたのかどうかわからないまま朝を迎え、朝食はムスリーとミルクティーにする。8時半出発。チェックポストを通り、かつてここから飛び立ったジョモソム飛行場の横を通り過ぎていく。この日は、ほんの2時間ほどの行程でマルファへ向かう。逆風にあおられ、ニルギリを眺めながら歩く。帽子ではなくバンダナにして正解だ。帽子では風で飛ばされるだろう。
ジョモソムより、ニルギリ北峰(7061m)と中峰(6940m)。そして飛行場を飛び立つ飛行機。
10時半ごろ、マルファの村に入る。やはり素敵な村だ。かつて泊まったロッジ(オームズホテル)を探すが見当たらず、ニール・ゲストハウスに宿を決める。シングル10ルピー(約30円)、なんて安いんだ!まず、コーヒーブレイクし、長袖のTシャツを洗濯する。そして村の中を散策。石畳の道、白い石造りの建物・・・、この村でしか見られない風景だ。
行商しているおじさんに声かけられる。このおじさん、俺にアンモナイトを売ろうとしている。見ると、手の平よりやや小さいぐらいのサイズ。それでもなかなか立派なもの。だが、まだこの先1週間ほどトレッキングを続ける俺には、今は必要ない。
おじさん;140ルピーでどうだい?
俺;ポカラまで歩くから、まだ道は長いし荷物になるだけだから・・・
おじさん;じゃあ、120ルピーにするから!
俺;ノーノー、いらないって!
おじさん;100ルピーでもいいから、買ってくれないか?
俺;だから・・・、今は荷物になるから、いらないって!
それでも、このおじさん、何としても売ろうと粘る。90、80、70ルピーと、さらに値を下げる。おじさんも、俺と同じ理由で、このアンモナイトが荷物として「重たい」と思っているのかもしれない。それでも断り続ける。そしてついに・・・、
おじさん;トゥデイ イズ ノー ビジネス。50ルピー!
俺;50ルピー?・・・、OK!
おじさんの「今日は商売抜きだ」という心意気に根負けし、初めは140ルピーと言っていたアンモナイトを、わずか50ルピー(約150円)で購入した。そしておじさんに「写真を撮らせてもらえますか?」と尋ねると、喜んで応じてくれた。ロッジへ戻り、このアンモナイトを見せ値段を言うと、「安いワ!良い買い物をしたわネ」と言われた。
*この日の旅日記、後半へ続きます。
*この旅日記は1992年のものです。
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