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2013年2月21日 (木)

ヤクステーキ(再掲)

3月21日(土)曇りのち晴れ
タンボチェ9:00(徒歩)12:40ナムチェ

 7時起床。朝食の用意が非常に遅い。こんなところにも、ネパールの「ビスタリズム(ビスタリ;ネパール語で”ゆっくり”という意味)」が顔を出す。昨夕、雪が降ったせいか、少々寒い。体調は、ロブチェから1000m以上下っているせいか、やや回復している。

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タンボチェの朝。うっすらと雪化粧した山が、水墨画のように見えました。

この日は、昨日会った紫藤君もナムチェまで一緒に同行することになった。谷を下りきり、水力式のマニ車にさらなる体調回復を祈り、長い登りとなる。登りきると、ナムチェまでは平坦な道が続く。

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写真中央付近に、野生動物が10数頭います。ラジンは「ゴラール」と言っていましたが、ゴラールって・・・?どんな動物だろう?

ナムチェへと到着し、昼食はヤクステーキを食べることにする。紫藤君は、こちらの食事にかなり警戒心を持っているようで、不安そうに「大丈夫ですか?」と訊くのだが、俺が「大丈夫だって!ホント、美味しいから!来るときだって食べたんだから!」と勧めると、「わかりました。僕も食べてみます。dsching (ジン) さんにそう言われて、僕も食べてみようと勇気が出てきました。」と言った。確かに彼の荷物の中には、日本のインスタント食品がたくさんあった。荷物としては、かさばるカップ麺も。往路でのタンボチェのロッジで出会った日本人の女性も、「きつねどんべえ」を食べていたなー。
ヤクステーキの味は、なかなかの美味。ビーフステーキと何ら変わりはない。俺も紫藤君も「ウマイ!これは本当にウマイ!」と大いに満足。「こんな山奥の村でこんなに美味しいステーキを食べられるとは!」と紫藤君にずいぶん感謝された。

食後は久しぶりのシャワー、洗濯。そして、シェルパたちが使っているラリグラスの木でできたピッケル型の杖を50ルピーで手に入れた。たまたまロッジにおいてあり、売り物ではなかったのだが、「どうしても欲しい!いくらでもいいから売ってほしい!」と言い、半ば強引に手に入れたもの。でも50ルピーなら安い。次のトレッキング(アンナプルナ周遊)にも使えるし、記念に日本へ持ち帰ろう。

明日も、ここナムチェに1日滞在、のんびり体を休めよう。

ナムチェ、シェルパガイド・ロッジズにて

*この旅日記は1992年のものです。   

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コメント

高山病は標高が下がらないと、どうにもならないですもんね
でも脚を痛めたり、体調も悪くていらっしゃったなんて・・・ほんとに満身創痍
そんな中でのヤクステーキは、とっても力になったんじゃないですか
ヤクって生活に役立つだけじゃなくて、食料にもなるなんて~
疲れた身体には、一番の薬ですねっ


きゃぶさんへ

高山病の症状を消すにはとりあえず、今いる場所から少しでも下ること。そして少しでも多くの酸素を身体に摂り入れること、だと思います。
標高4~5000mの高地から3500m弱のナムチェまで下り、ずいぶん楽になりました。
しかしそれでもまだ膝の痛みがあり、連日歩いた疲れも加わって体調は優れませんでした。
そんな状態でしたから、トレッキング中はこのナムチェでしか食べられない『肉』を食べるのが一番でした。

投稿: きゃぶ | 2013年2月21日 (木) 21時36分

せっかく登ってもおりなくちゃなりませんね。肺に問題アリのわたしは絶対登りたくないけれど「山がそこにあるから」は山に登る人の真実なんだろうなあ。そんな風に思います。


agewisdomさんへ

登った以上、下るのは仕方がないことで、永遠にそこに留まることはできませんからね。
それは人生とて同じですものね。たとえ『社長』にまで登り詰めても、いつかはその座を譲らなければならないし・・・。
本物の『山好き』の人には、「山がそこにあるから」は真実だと私も思います。

投稿: agewisdom | 2013年2月21日 (木) 23時08分

慕辺未行さんへ
こんにちわ
体調が完全でない中良く頑張られましたね
大変お疲れ様でした
ヤクステーキは疲労回復に効果があったのでしょうね
暫く体調回復ですね


古都人さんへ

正直に言うと、膝の痛みは想定外でした。この旅に出発する以前ずっとジョギングやウォーキングで鍛えていましたし、前の年はあちこちの山に登りましたから、足には自信があったのです。
それでも足を痛めてしまったのは、それが長期にわたるヒマラヤ・トレッキングなのかもしれません。
その上、軽い(?)高山病。
しかしここで食べたヤクステーキは、最高に美味しく、体力回復につながりました。
何しろこのナムチェ村でしか、肉を食べることができませんでしたから!

投稿: 古都人 | 2013年2月22日 (金) 10時23分

前日の記事についてですが、犬山のリトルワールドで
ネパールの人が絵を描いていたと書いてありましたが
その絵は見たことがあります。
その作者に会われたとは素晴らしいですね。
やはりあの絵は日本人では描けませんね。


matsubaraさんへ

今から20数年か30年近く経つと思いますが、当時リトルワールドの”ネパール仏教寺院”は建物のみ完成していましたが、中の仏画は何人かの僧侶によって制作中でした。
タンボチェのロッジでお会いした方、私がリトルワールドへ訪れた時のその中の一人だった可能性もあります。
あの緻密で繊細な仏画、雑念が多い日本人にはとても描けないでしょうね。

投稿: matsubara | 2013年2月22日 (金) 13時27分

こんばんは  あのヤクを食べるのですか~!
食用に飼育してるでしょうか、それとも 老齢を処理してるの
かしら・・    気候が厳しいから 蛋白源として貴重でしょうね

寒いですが 日差しが明るくなりました  お母様お大事に
ジンさんも 羽目をはずしながら!? 楽しい春にして下さいね!


bellaさんへ

そうなのです。あのヤクを食べたのです。
食用のヤクも飼育しているのかナァ?
ヒマラヤの高地では荷物の運搬に欠かせないヤク、役に立たなくなったヤクが焼かれてヤクステーキに?!
トレッキング中はここでしか肉が食べられないだけに、楽しみでした。貴重な栄養源でもありますしね。
日もずいぶん伸びました。今、母を週3回デーサービスに通わせています。その時だけは一安心です。

投稿: bella | 2013年2月23日 (土) 22時13分

慕辺未行さん今日は
タンボチェの朝、墨絵のような山景色・・美しい
きっと空気も最高大きな深呼吸をした
そんな気分に成りました・・之からお友達とナムチェまで
一緒やっぱり嬉しですね、体調が今一の状態で
大変でしょうね・・ても昼食のヤクステーキがあって
良かったですね体力気力が少しアップホッとしました・・
お友達は決心して食べられた様ですね
私はお友達の気持ちも少し解ります。旅の最中
お腹壊すと怖いですし警戒心でますね・・
ピッケル型の杖・手に入って良かったですね・・
膝を守るのにきっと良い方法かも知れません
私の小さな思い出、金比羅さんの階段、何とか上まで
登れましたが下りる時最後の方は膝がわらって
下まで辿り着いた時ホッとしました・・あれは還暦の
嬉し悲しい思い出です


咲子さんへ

タンボチェの朝の風景、本当に水墨画のように見えました。
中国によく『水墨画のような風景』があるそうですが、ここだって負けていません。
同じ愛知県人でしたし、彼のほうが一緒で喜んでいました。
慣れた日本食のほうが安心とはいえ、彼が持っていたものはインスタント食品ばかりでしたし、あれでは栄養が摂れないナァと思います。
実際にヤクステーキを食べた彼は、食べる前は不安そうでしたが食べ始めたら、美味しそうにバクバク食べていたような気がします。
ピッケル型の杖、軽くて丈夫なうえ、休憩時にちょっと座ったりなどできて重宝しました。思い出の品として、今も持っています。
金毘羅さんの階段、ずいぶん長いそうですね。
私は行ったことがないのですが、ブログ仲間の方が昨年か一昨年に行かれたとき、ブログに書かれていました。
今では籠もあるとか?!
でも無事に登りお参りできたのですから、素晴らしい思い出だと思います。

投稿: 咲子 | 2013年2月24日 (日) 11時58分

そうですよね、登り切って感動を味わった後は、
必ず降りなければなりませんよね。
そして、降りることもまた、大変なのでしょう
高山病で体調が悪い中、本当に頑張られましたね!
ヤクステーキ、記事を読んでいても、とってもおいしそうで、
食べてみたくなりました
口に合う日本食をわざわざ持参する人もいますが、
現地の食べ物を食べるのも、その土地を感じるのに
またとないいい機会ですものね


hananoさんへ

そうなのですヨ!登ったらそれで終わり、ということはないのですよネェ!
高山病から回復するには一刻も早く低いほうへ行くのが鉄則。しかし膝の痛みもあり、下りはさらに膝に負担がかかります。
それでも自分の足で歩くしかありませんから!
ヤクステーキ、本当に美味しかったです。ヒマラヤ山中にあって最高の”御馳走”でした。
ヤクは牛の仲間ですから、味もビーフステーキと変わりません。ヤクステーキなんてきっと、もう二度と味わえないだろうなぁ。
海外へ行くとき、私は自分用に日本食を持参したことって、一度も無いです。『郷に入らば郷に従え』で現地のものが一番です。

投稿: hanano | 2013年2月24日 (日) 16時18分

ヤクってあのごついヤギみたいな動物ですよね?
チベットの人々にとって非常に大事な動物だと
何かで読んだことがあります。
荷物運びに使われ、その毛皮は衣類やテントに使われ、
バターやミルクも愛好されると。
でも肉まで食べられるとは知りませんでした。


zooeyさんへ

ごついヤギ・・・というか長い毛のある牛です。
3000m以上の高地に棲息するため、長い毛が生えているのでしょう。
たしかにヤクの毛皮から衣類やブーツ、毛布やテントが作られていると思います。
もしかしたら、荷役として役に立たなくなったヤクが、毛皮を剥がされ肉は食用にされたのかもしれないです。
いずれにしてもヤクは、ヒマラヤ高地やチベットで暮らす人々にとって、欠かせない動物だったと言えるでしょう。

投稿: zooey | 2013年2月24日 (日) 18時05分

ご無沙汰ばかりで申し訳ないです。
年に一度の大量休暇で富士山見物に行ってきました。
全開全力のアウトドア体験写真、必見は2/26の予約投稿です。指差してご覧くだされ(笑)


青龍○段さんへ

働き盛りの年齢ですから、ご無沙汰も仕方がありませんよ。それにしても、ずい分と休みが取れましたねぇ。
でも考えようによっては、これが『年に一度』だとやっぱり日本人は休暇を取れなさ過ぎ!
もっと休暇を取れる社会にしなければ!
2/26のブログですね。心して伺います。

投稿: 青龍〇段 | 2013年2月24日 (日) 21時39分

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