まず、街の中心地 Marktplatz(マルクト広場)へ。からくり時計で有名な市議宴会館の時計台があるところだ。そして1年中クリスマスの Käthe Wohlfahrt(ケーテ・ヴォールファールト)へ。見ているだけでも楽しいクリスマス用品がいっぱいだ。しかし日本人の店員がいて、突然声かけられるのには閉口してしまう。海外のお店へ来てまで日本語で声をかけられたくない。(>_<)!!
マルクト広場と市議宴会館。
広場前の街の様子。馬車が停まっていました。
おもちゃの博物館は、母が「お金を払ってまで見たいと思わない」ようなのでパスして、中世犯罪博物館へ行ってみた。が、この日はもう閉館間近だったので、翌日見ることにした。
プレイラインとシュピタール門をバックに、母。さらに後方へ進むと・・・残念なことが・・・!
そしてこの街の私のお気に入りポイント、『レストラン・グロッケ』のあるプレイラインへ。ここは、この街での記念写真を撮るには絶好の場所なのだが、運が悪いことに工事中で、せっかくの景観が台無し。
「うわぁ~、せっかく来たのに・・・!」と私が言うと母も、
「これじゃあ、工事現場の写真しか撮れんなぁ!」と、写真はあきらめた。その代わりに、すぐそばにあった小さなお土産屋さんの店頭で、工事していない時のこの場所が写った大きな写真(ラミネート加工されている)を、そして同じものでノイシュヴァンシュタイン城のものも、お土産に買っていくことにする。
「Hallo !」と言ってお店の中へ。店の中にも色々なお土産があり、「何か良いものはないか?」と探していたが、結局ラミ加工された写真だけ買うことにし、支払いをすませ店を出ようとした。女性店員が、
「Danke schön.(ありがとうございました)」と言い、それに対し
「Danke auch.(こちらこそありがとう)」と答えると、その女性店員は驚いたように、
「Oh... can you speak German... ?」と英語で私に訊ねた。
”Danke auch”はドイツでは当たり前の表現だが、ガイドブックなどに載っている会話では、”Danke schön”に対して”Bitte schön(どういたしまして)”がほとんどで、”Danke auch”は、まず載っていない。市販のドイツ語旅行会話の本にも、欄外に小さく載っている程度だ。
*私が2003年度から5年間、教育TVのドイツ語会話を見た中でも、”Danke auch”を取り上げたことはほんの1回、それも軽く触れただけでした。
だからこそ私の答えに驚いたのだろう。おそらくドイツ人以外の旅行者で、この表現を使ったことが珍しかったのだと思う。”Danke auch”ではなく、”Danke !(ありがとう)”や”Bitte schön”を使ったら、たぶん驚かれはしなかったと思う。そして私は、
「Ja ! aber ich kann Deutsch nur ein bischen sprechen.(ええ、でも少しだけしかドイツ語は話せませんよ)」と、ドイツ語で答えると、
「Oh ! wunderbar !(まぁ、すごいじゃない!)」と言われ、そこからドイツ語での会話が始まった。
「Kommen Sie aus Japan ?(日本からですか?)」
「Ja !(ええ、そうですよ!)」
「...Deutschland...zum erstenmal...?(ドイツは初めて?)」
「Meine Mutter ist erstenmal aber ich...3tenmal...(母は初めてですが、私は3度目です)」
「Oh...! drittenmal...?!(エッ、3回も?!)」
*ここからは、会話を日本語のみでお送りいたします (^_^;;!
「バーギッシュ・グラートバッハにドイツ人の友達が住んでいて、彼らに会うために来ているのですよ」
「まぁ、そうなの」
「それでドイツ語を勉強して、少し話せるようになったのです」
「ローテンブルクは、初めてですか?」
「いえ、3年前にも来ました。それで、そこで母の写真を撮ろうとしたら”工事中(←ドイツ語で何ていうか分からなくて、ジェスチャーで示した)”で撮れなかったので、それでこれ(ラミ加工の写真)を買ったのです」
「そうだったの。残念だったわねぇ!あなたがこんなにドイツ語を話せるのなら、私はお店の商品をちゃんとあなたに説明するべきだったわ!」
女性店員は、私たちが店の中で商品を見ている間、全く応対しなかったことを残念そうな表情で悔やんでいた。でもそれは、私がドイツ語を話せるなんて思わなかっただろうし、日本人旅行者はかえって声をかけられるのを嫌がることを知っていたのかもしれない。私はこのドイツ人女性の言葉を聞いて、昨夜のミュンヘンの観光案内所に続き、ドイツ語会話に、また少し自信をつけた。
その間、母は暇そうで、女性が立っているカウンター後ろの棚にあった小さな指輪を手にして見ていた。すると、女性店員は、
「その指輪、シルバーに見えるでしょ?実はガラス製なの」と教えてくれる。
「えっ、これガラス?へぇーっ、だから安いんだ!」
「そうなのよ!」と答える店員。そして母に、
「それ、シルバーに見えるけど、ガラスらしいよ」と言うと、手にして見ている母も驚いて、
「はぁ?!これガラス?」と答える。それを聞いた店員も、
「Ja ! Glas ! Glas !(そう、ガラス、ガラス!)」と母に話している。母も店員に、
「ガラス?!これ!」と日本語で話す。
ガラス、ドイツ語で”Glas” 、店員の発音は「ガラス」と聞こえる。店員と母、ドイツ語と日本語なのに、妙に会話が成り立っていて面白い。
他の指輪に比べ、ガラス製だからか値段も5ユーロと安かった。そして母に、
「欲しかったら買ってあげるよ」と言って、その指輪も買うことにした。ちょうど5ユーロ硬貨があったので、それで支払うと50セントのお釣り・・・?女性店員に、
「Das ist 5 Euro, ja ?(これ5ユーロでしょ?)」と尋ねると、
「Kein Problem !(いいですよ!)」と、喜んで1割おまけしてくれた。
「Danke schön.」
「Bitte schön.」
「Auf wiedersehen ! Tschüs !(さようなら!チュース!)」
「Tschüs !」
こうして、小さなお土産屋さんで、思いがけない楽しいひとときを過ごした。そしてその後、衣料品を扱う店で、母はアクセサリーがついたスカーフを、母自身と週一回必ず行くカラオケ喫茶の友達への土産に買った。
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