エヴェレスト街道 帰路 その5
断念
3月23日(月)晴れのち曇り
ナムチェ8:30(徒歩)10:10ジョルサレ10:30(徒歩)12:30パクディン
昨夜は久々にぐっすり眠れた。風邪薬のせいかな。ナムチェからの下りは左膝にこたえた。「決断」したとはいえ、わずかに希望を持っていたが、やはりこの足の状態で、ジリまでの長い道のり、いくつもの峠越え・・・を戻るのは無理だろう。
ナムチェから下って行く途中、思わず目を覆いたくなるような光景に出くわした。ヤクが血まみれで倒れているのである。まだ息はある。が、起き上がることはできないようだ。いったい何があったのだろう?そのヤクは尻尾がちぎれていた。何故、そんな目に遭ったのか?しかし、誰もそのヤクを助けることができない。どうすることもできないのだ。ヤクは必死にもがき、断末魔のような声と共に起き上がろうとしていた。痛々しいほど生きようと、生きて起き上がろうとするヤク、しかし・・・。俺はやがてそこで命を落とすであろうそのヤクの来世を祈るしかなかった ゴメンヨー 。
傷ついたヤクの写真は撮りませんでした。あまりに痛々しすぎて・・・ (泣)!代わりに、菜の花畑の写真を撮り、そのヤクの天国への旅立ちのはなむけにします 。
ラリグラスも咲いていました。
今日はパクディン、明日はルクラ。トレッキングの日々はもう2日だけ。20代もあと2日。こんな形で20代が終わるなんて想像さえつかなかった。
パクディンに着いて、午後はロッジのオーナーとチャン(ネパール風ビール;見た目は”どぶろく”のようなもの)を飲み交わしていた。どこへ行ってもよく聞かれるのは、「結婚しているのか?」である。この年齢で独身なのは、この国では珍しいのだろう。
夕方、キャンプをしながらトレッキングしているフランス人夫婦が、このキャンプサイトにいた。彼らにカラ・パタール登頂途上でいただいた栄養補給食品のお礼をここで改めて言った。そして記念に3人で写真を撮った。
シンガポール在住でジャーナリストのフランス人のご夫婦と。トレッキング中は、ほぼ同じ日程だったようです。
電気のない村では、夜はこのオイルランタンが唯一の灯となります。
パクディン、サンライズ・ロッジにて
| 固定リンク
コメント
この辺に来ると花が咲いているのですね。ところどころに緑も見えるようですね。自然は厳しいから、何があったかはわかりませんが、痛々しいことですね。ヤクは荷運びに使われるものと野生のものといるのですか。
hannaさんへ
このころは、ネパールの国の花のラリグラスや、菜の花が行く先々で心なごませてくれました。季節がもう少し過ぎれば、幻と言われる「ヒマラヤの青いケシ」も見られたことでしょう。
石段状になっている山道で見たヤクの姿、本当に目を覆いたくなりました。あの光景は今でも覚えています。そこを通り過ぎる時、心の中で「(助けられなくて)ごめんな」と言いながら合掌し、下って行きました。
ヤクは・・・、たぶん野生のヤクもいるでしょうが・・・、私は荷運びに使われるヤクしか見たことがありません。
投稿: hanna | 2009年11月 5日 (木) 23時57分
ヒィ そのヤクさんはその後、食糧になったのでしょうか・・・
話変わりますが、神無月の会合は今頃行われているそうです。旧暦の10月らしいです。
だいたい10月下旬から全部終わるまで12月ぐらいまでかかるそうですが、会合の内容 聞いてきましたよ~ん (゚▽゚*)
簡単に言うと人事異動の話らしいですわ。神さんも色々管轄が変わるらしいです。参勤交代みたいなもんでしょうか(笑) 代わりの留守番が居ないところではいわゆる霊現象というか、体調が悪くなる人いるみたいでーす( ̄ー+ ̄)
ウンディーネさんへ
そのヤクの死後は…どうされたのでしょうかね~?土に還ったのか、それとも・・・?
なるほど!神様たちは昔から10月に出雲に集まっているわけですから、当然旧暦の10月ということになるわけですね。カレンダー見たら、11月17日が旧暦の10月1日になってました。遠くから来る神様もいるでしょうし、早々と集まって会合を開いているのですネ。それにしても、神様の世界にも人事異動があったとは・・・!驚きです。で、留守番がいないところでは、ここぞとばかりに悪霊などが暴れるということなのでしょうか?くわばら、くわばら!
ところで、もうひとつ訊いてみたいことが…、神様たち出雲へはどうやって行くのでしょうか?歩き?交通機関?それともワープ?なんか無性に知りたくなりました。
他の方々には、チンプンカンプンな話ですが、興味のある方、ご一報を!って、私が詳しく知っていることではないのですが (^_^;;!
投稿: ウンディーネ | 2009年11月 7日 (土) 03時51分
こんにちは~
最近一層軟弱化が進み、下りがずっと続くと膝に痛みを感じます。少しよいサポーターを買うか、4DMみたいなスポーツタイツを買うかと思案中。
ちょうどモンベルでも今回と同じようなトレッキングツアーの説明会がまもなく開催されるのです。説明会は無料ですが話聞いても行けないので・・・あぁ金と休みが欲しい。月末当たりに四国の石鎚山にでも行って来ようかな。
青龍○段さんへ
軟弱化、というより、年齢的なものも少し出てきているのでは?いくら鍛えていても、維持はできても伸ばすことはなかなかできないですし。もし、私が今、突然山へ行けば、すぐにばてると思います。山歩きで使う筋肉はまた違いますからね。
モンベルでの説明会、たとえ行けなくても、話を聞くだけで気分が味わえるかもしれませんよ。
ホント、私もお金とたっぷりの休暇が欲しい。そしたらきっとどこか異国の空の下、のんびりしているでしょう。
投稿: 青龍○段 | 2009年11月 7日 (土) 15時24分
ラリグラスとはシャクナゲの種類ですね。
全く知らずにいたのですがネパールの国花とは・・。
高山でこのような赤い花を見ると元気が出ると思いますよ。
Saas-Feeの風さんへ
ハイ、ご存じのとおりです。日本では西洋シャクナゲとして、花屋さんなどでは、鉢植えの状態で売られていたこともありました。
トレッキング中、行く先々でラリグラスが見られて、心和ませ、元気にしてくれました。「写真で振り返る・・・」ではなく、もっと前に書いた「エヴェレスト街道を行く」の中で、立ち止まってラリグラスを眺めているとき、たまたま通りかかった村人が、ラリグラスの花を一枝ポキン、そしてプレゼントしてくれたことがあります。ものすごく感激し、とても元気になったことがあります。
投稿: Saas-Feeの風 | 2009年11月 7日 (土) 21時32分
じ、じつは、わたしも以前は本当に集まっているとは思っていなかったのです・・
.+:。(*´ェ`*)゚.+:。
しかし赤い羽織みたいな物をひるがえして着て行く話やら、地響きの話とか実際に体験した事が多々あるので、 これはもう信じるしかないな~(@Д@;
って感じです
どうやって行くかはまた聞いておきます。
わたしが思うに、幽霊もタクシーやバス交通機関利用したり、ワープしたりするので、同じようなかんじなのかな?
神さんとも何処で遭遇するか分らないようなかんじだし・・・
ウンディーネさんへ
へぇ~!そりゃぁ、普通に考えたら、信じられないですよね~!私はウンディーネさんと知り合ってから、幽霊のことなど、本気で信じるようになりましたが・・・。(こういう話には、感化されやすいのです。(笑) )
これからもいろんな面白い(?)話、聞かせてください (^_^)!「面白い」って言ったら、神様に失礼かな?(^_^;;!
そうそう、この記事の最後のランプの写真、あの銅版画にもランプが描かれていましたが、これも何か関係があるのでしょうか?あの銅版画を意識して、あえてランプの写真を載せたのですが・・・?
投稿: ウンディーネ | 2009年11月 7日 (土) 23時46分
今、思い出したけど霊道もその辺にいる氏神さんの管轄のようです。 わたしがこの前書いた霊道が通っている家の話もそうですが、太い霊道を移動させるには、その土地の氏神さまに話つけてます(爆)
なので、その土地の神様が不在になっていたら・・・・
だいたい想像つきますよね・・・アワ((゚゚дд゚゚ ))ワワ!!
ウンディーネさんへ
おぉっ (^_^)!お互い夜更かししてますネェ~!もう1:30ですヨン (^_^;;!
先週エルマー&アンジュラからのEmailの返事を送ったら、またコメが届いていた、ということですワ!
ふむふむ、なるほど!幽霊さんたちが行き来する霊道は、土着の氏神様でなければ、変えたりすることはできないのですネ!幸い、我が家は通っていないと思いますが・・・?たぶん・・・(^_^;;?
いずれにしても今の時期は、神様不在!ということなので、「何かしらの災いに注意しなければ」ということですネ!ハイ!了解しました (^_^)!
で、ランプ(オイルランタン)の写真は・・・?どぅ思いますぅ~?
投稿: ウンディーネ | 2009年11月 8日 (日) 01時02分