エヴェレスト街道を行く その9
トレッキングファミリー結成?!
リンモで楽しく会話をしているうちに、I さんと T 夫婦はティータイムを終え先へ進んだ。
俺はここでダルバートを食べ、お腹は満たされた。
食事を終え、左ひざの痛みに耐えながらタクシンドゥ峠を越え、そしてひたすら下る。
すると、ある一軒の店の入り口脇に、見覚えのある3つのザック。店の中へ入ると案の定、彼らがいた。
今度は俺たちがティータイム。彼らは昼食。しばし楽しい時を過ごし、そして俺とラジンは先へと進んだ。
1時間ほど歩き、またティータイム。ヒマラヤ・トレッキングはこまめに休憩し、水分補給しないと最後まで体が持たない。そして店を出ると…、
「ハロー!ハロー!」
呼んでいたのは E 氏だ。彼は走りながらやって来た。
俺たちは「何事か?」と思い、彼を待っていた。
ハァハァと息を切らしている E 氏に俺は、
「どうしたんだい? A さんと I さんは?」と、尋ねた。
彼は、「そのうちに来るヨ!」と、言って
「今日ヌンタラで、どのホテルに泊まるのか、聞くのを忘れていたんだ。どこに泊まるんだい?」と、尋ねた。
ガイドのラジンは、「シェルパ・ガイド・ロッジズだよ」と、答えた。
つまり彼は、この日も俺たちと同じロッジに泊まるつもりで、それを知りたいがために走ってきたのだ!だからこそ、彼らは昼食をとっている店の外にザックを置いておいたのだろう。俺たちが気づくように、と。やがて A さんも I さんも追いついた。
俺はすでにティータイムを取り終えたのだが、彼らに尋ねると、彼らはここでしばし休憩するらしい。そりゃそうだろう!みんな俺たちに追いつこうと、走ってきたのだから!
俺はラジンにヌンタラまでの所要時間を聞いた。
「2~30分だ」
「なに?ほんの2~30分?ラジン、もう一回ティータイムだ」
そう言って、皆一緒に同じ店で、再びティータイムを取った。
お店の人に、ずいぶん笑われた。出発したはずのトレッカーが、また入ってくるのだから当たり前か!
そして5人でヌンタラへ。ガイドと共に歩いているフランス人の男性も、そのロッジにいた。3日続けて同じ顔ぶれだ。
ここヌンタラにも電気がある。もちろんホットシャワーも。
このロッジのオーナーは、日本の登山隊に同行した経験があるそうで、日本料理も少々できるそうだ。
夕方、ロッジの近くを散歩しようとすると、E 氏も一緒に行くと言った。
彼は、日本のことを色々尋ねてきた。日本の形とかどのあたりに住んでいるのか、など。
彼らとの距離が、ずっと近づいたような気がした。
それにしても、一昨日のセテよりトイレが洋式になっているのが、意外な感じで面白い。
ヌンタラ・シェルパ・ガイド・ロッジズにて
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コメント
同行~人と変化はしても同じ顔ぶれが抜きつ抜かれつ。面白いですよね。エキゾティックな風景と多彩な人々との出会い。ワンダフル。
hannaさんへ
エヴェレスト街道は、ほとんどの人がカトマンドゥからルクラという村まで飛行機で行き、そこからスタートします。ですから、、バスでジリ村まで行き、そこからスタートする人は少なく、また時期的なこともあり、いつも同じ顔ぶればかりでした。スケジュールもほぼ同じなので、人見知りさえしなければ、自然に仲良くなれます。団体旅行では味わえない、旅の醍醐味です。
投稿: hanna | 2009年1月24日 (土) 18時40分