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2008年11月 9日 (日)

ほろ酔い話

 昨日、部下のA君が

「久しぶりに、飲みに行きませんか?」と、言ってきた。

同僚たちと飲みに行くと、必ず誰かが仕事の話を持ち出すので、酒の席にまで仕事の話をしたくない私は、滅多に同僚とは飲みに行くことがない。故に「付き合いが悪い」と陰口を言われている。

「たまには行くか?!」、そう答えると、

「エッ!じゃあ私もいいですか?○○ちゃんは?」

「ア、はい、じゃあ私も」

「すいません、僕もいいですか?」

(おいおい、4人も来るのかよ!立場上、奢らなきゃいけない俺の身を考えてくれよ!)

こうして私は4人の部下、A君、B君、Cさん、Dさんを連れて居酒屋へ。

私はチュウハイ、4人はビール。

B「慕辺未行さん、ビール苦手なんですか?」

A「あれ?Bさん、知りませんでした?」

私はドイツへ行って以来、そして日本でドイツビールと日本のビール何種類かと飲み比べして以来、以前は「おいしい」と感じていた日本のビールが、ドイツのビールに比べてあまりにもまずくて、飲まなくなったのだ。

一同「カンパーイ!」

しばらくは、世間話やらいろいろな話題で盛り上がっていた。しかし、B君だけはやや表情が曇っているし、ノリも悪い。それにすでに顔は真っ赤だ。

私「どうした、B君。酒の席だっていうのに、元気ないナァ!もう酔っ払ったか?」

B「あのぅ・・・・・・」

B君はお酒に弱いのか、すでに酔ってしまっているようだ。そして・・・、酒の席での私の前ではタブーの仕事の話をし始めた。話というより、愚痴だ。

A君は、あわててB君に「Bさん、やめて下さい」と制止しようとするのだが、B君はお構いなし。私の表情が少しずつ変わる。A君とCさんは、オロオロしている。Dさんはキョトンとしている。

A君とCさんは、私が「酒の席では仕事の話はするな。酒がまずくなる」ということを、知っている。しかし、この春移動してきたB君、新入社員のDさんは、それを知らない。会社主催の歓迎会や大人数で行く場合は、上司もいるので、さすがに私もそれは言えない。だから、この2人は知らないのだ。

B君にさんざん言うだけ言わせて、私は重い口を開けた。

私「それは仕事に対する不満、私に対する文句か?」

B「そうです」

私「バッカヤロー!酒の力を借りなきゃ言えないような文句は、文句じゃねぇ!ただの愚痴だ!お前の言ってることが正しいと思ってるんだったら、会社で言え。酒の席でなけゃ言えないんだったら、その考えに正しいっていう自信がない証拠だ。ただの愚痴だ。」

私は彼に一喝した。A君とCさんは「あ~ぁ」ってな顔。Dさんは何やらビクビクした様子。私は更にB君に追い打ちをかけるように、こう言った。

私「B君、お前の女性社員に対する日頃の態度は何だ?何か勘違いしてないか?自分を何様だと思ってるんだ?」

B「・・・・・・」

私「前にも言っただろ?お前は今だに女の子たちを、お茶くみかコピーとりとしか、見てないんじゃないか?女性社員はお前の雑用係じゃないんだゾ!」

C(したり顔で)「そうそう!」

私「それから、たとえ年下、後輩といえども、女性を呼び捨てにするな!俺が今までCさんやDさんを呼び捨てにしたことがあったか?」

C「一度もありまっせーーん」

D「そういえば・・・ないですよね」

B「・・・・・・」

A「慕辺未行さん、こんな席で、らしくないですよ。もう一杯飲みます?」

私のことを分かっているA君が、私を落ち着かせようと、とりなす。ちょっと熱くなったカナ?それで私は少し落ち着いて、B君に話を続けた。

私「B君、いいか、よく聞けよ。自分の妻や娘、恋人以外の女性を気安く呼び捨てにするということは、その女性を自分のものにしたいとか、束縛し服従させたいという自己顕示欲の現れなんだよ。会社内の先輩・後輩、上司と部下の関係であっても、一人の人間、女性として尊重しなきゃいかん。男同士の場合は呼び捨ても許されるが、女性相手の場合はそうはいかん。」

A・B・C・D「・・・・・・」

私「そういう男ほど、結婚してからDVを起こしやすいんだ。少しでも自分のいいなりにならないと、すぐにキレて暴力に走る。ましてお前さんのように、酒の力を借りないと言いたいことも言えないような奴は、なおさらだ。」

    ・‥…━━━・‥…━━━・‥…━━━・‥…━━━・‥…

あ~ぁ、またやっちゃった。酒の席で仕事の話をされると、いつも機嫌悪くなるし、ときにはこうして、座の雰囲気を白けさせちゃうんだよなぁ。

幸い、A君とCさんが再び盛り上げてくれたから、良かったけど。

帰り際、B君は私に、「先ほどはすみませんでした。」と頭を下げた。

私は「うん、いいよ。でも、これからは気をつけてくれよ」と答えた。そしてA君たちに「悪かったな。すまなかった。でも、最後はちゃんと盛り上げてくれて、助かったよ。ありがとう!」と、感謝した。

で、本日の支払いは・・・・・・「VISAで!」

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コメント

こんにちは。初めまして。
すもも様のログからやって参りました。
「エヴェレスト街道を行く 」は全編大変興味深く読ませていただきました。
ロッジのオーナーに問われた質問で、「植村直己さんを知っているか」はとても印象に残っています。いくつか本を読み、なんどか読み返しました。偵察隊として半年越冬をしていたせいもあるのでしょう、シェルパ族とすっかりうち解け合ったことと感じています。
「エヴェレスト街道を行く 」の中では様々な出来事、そして素晴らしい仲間が出来、旅はこうあるべきではないか?と思っています。
やはりまずは「声を掛ける」というのが大事ですよね。
余談ですが、先月、東京の雲取山に出かけた記事を載せましたが、その時一緒に登っていた方からアクセスしていただきました。
色んな偶然が起こった山旅でした。

お酒の席につきあい悪いと思われても、そのお考えがキチンとされているので、私は慕辺未行様のご意見には賛成です。
お酒は楽しく飲まないとねnote
また日を改めて訪問させて頂きます。
長々と失礼致しました。


青龍○段様へ
(慕辺未行様とありましたので、失礼に当たらぬよう ’様’をつけました)

こちらこそ、はじめまして。初コメント、ありがとうございます。
実は私も貴方様のブログ、時々は拝見させて頂いておりました。そして貴方様なら私の「エヴェレスト街道を行く」に、必ず興味を示すと思っておりました。先日、すももさんへのメールにも、そのようなことを書き、「よろしくお伝えください」とお願いしたばかりです。

全編読んでいただき、このようなコメントを頂いて、本当に嬉しく、感激しております。
故植村直己氏については、私も何度も本を読み、映画もビデオにダビングしてあります。尊敬する人物です。
貴方様の山の友達で、ヒマラヤ・トレッキングに関心のある方がみえましたら、お勧めしていただけると幸いです。ちなみに「アンナプルナ周遊」トレッキングもしておりますので、この話もいつかブログに書きたいと思っています。

「エヴェレスト街道を行く」、ご愛読、誠にありがとうございました。心からお礼申し上げます。また、このブログも今後とも、よろしくお願い致します。コメント、いつでも歓迎いたします。

投稿: 青龍○段 | 2008年11月 9日 (日) 15時13分

私自身はお酒をほとんど飲みません。でも、雰囲気は嫌いではありません。外国人を含めた席に出ることが多いので、ほとんど職場の話題やうわさ話は出ません。楽しみ方を知っているという感じです。話しても自分の外側の社会や政治と視野は大きいみたいです。楽しく飲まないと「酒は百薬の長」になりませんよね。


hannaさんへ

おっしゃる通り、楽しく飲まないと「百薬の長」になりません、お酒は。それに、お酒に対して申し訳ないです。
若い頃、上司らの悪口を肴に飲んでいる同僚、先輩たちを見てうんざりし、それ以降、彼らとは飲みに行かなくなりました。私にとっては、全然楽しくなかったから。
外国の方たちは、その点ではちゃんと線引きをして楽しんでいますよね。私もネパールやドイツで経験がありますので、と言っても私はあくまで旅人ですが、皆お酒の席での話題、マナーは心得ているように感じました。

投稿: hanna | 2008年11月 9日 (日) 21時34分

慕辺未行さんこんばんは

よく飲み会で、私の勤めている会社でも、

酔った勢いで、仕事の話で愚痴る人います。

せっかく皆で楽しく飲んでいるのに、

down気分になりますよね


慕辺未行さんが怒るのも無理ないような気がします


なので飲み会では、なるべく愚痴る人の側を避けるようにしていますbearing


小春さんへ

本人はそれで気晴らししているのでしょうが、周りの人にとっては、気分が良くないですよネ!せっかく楽しく、おいしいお酒を飲んでいるのに、そういう人のせいで、雰囲気は壊れ、お酒だってねぇ・・・おいしくなくなるし。酒の席でのマナーというものを、もっと心がけてほしいと思います。

投稿: 小春 | 2008年11月10日 (月) 21時50分

お酒の席でお仕事の愚痴はご法度ですよね。
 
慕辺未行さんのおっしゃるのはごもっともだと思います。confident
 
私はほとんど飲めないので、食べるほうばかりですが、
雰囲気を楽しむのは好きです。wine


すももさんへ

上司や先輩の悪口を肴にするのも楽しいでしょうし、それでストレスを発散させているサラリーマンたちも、たくさんいます。
でも私は、そんなのは嫌い。会社を離れたら、あくまでプライベートだし、酒の席にまで仕事の話を持ち出したくない。
ましてや、愚痴なんて、ネ!
すももさんに理解していただけて、嬉しいです。
 

投稿: すもも | 2008年11月10日 (月) 23時51分

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